コロムビア出身で今はベルリンで活動するエレクトロニック・アーティスト。夢の中を彷徨う幽幻なサウンドテクスチャーとラテンのリズム、Don the Tiger 「Matanzas」の隣に置きたい独創的なモダン・エキゾチカ。南米で撮られた2022年映画『メモリア』における記憶の旅路のサウンドトラック、もしくは架空の街に想いを馳せるスリープウォーカーの頭の中、エレクトロニクスとフォークロアのこれ以上ない完璧な融合。
最高にSickな音を届ける詳細不明のラップデュオ、アムステルダムの”South of North”からリリースされたカセット作品。チカラの抜けたダルそうなラップとアブストラクトな電子音にポストパンク的DIYサウンド、Love JoysとThe Slitsが共演したみたいな奇跡の格好良さ。なんのルールにも囚われず鳴らされた音楽からしか聴こえないクールな佇まいに加えてひとつひとつの音選びには並外れたセンスが光る。
Jabu / Boiling Wells(Demos 2019-22)
ブリストルのアーティスト・コレクティヴ Young Echoの3人組がひっそりとリリースしたデモ音源集。この作品で鳴らされるエコーまみれの甘美なトリップホップはこんな時代にもメランコリックでドリーミーな音楽が有効であることを教えてくれる。シンプルなドラムマシンに反響して溶け合うヴォーカルとシンセサイザー、現実に向き合うためにたまには音楽に逃避するのもいい。
V.A. / Pause for the Cause : London Rave Adverts 1991-1996, Vol.1~2
世界各地に埋もれたオブスキュアな音源を発掘&リリースするロンドンのレーベルDeath Is Not The End。本作は、90年代にロンドンの海賊ラジオで流れていたアンダーグラウンドなレイヴパーティの告知CMをミックスした超マニアックな内容。当時のロンドンクラブミュージックシーンの熱気を追体験できる最高のドキュメント。
V.A. / Pure Wicked Tune: Rare Groove Blues Dances & House Parties, 1985-1992
Death Is Not The Endからもう一作。本作は、80年代中頃から90年代初頭にサウス~イースト・ロンドンの小規模なダンスパーティーでプレイされていたDIYなカセット音源をコンパイルしたミックステープ。ソウルやファンクなどのレアグルーヴをサンプリングし、サイレンやトーストを加えレゲエマナーに仕上げた独自のサウンドは、新たなジャンルの誕生を予感させるものだったが、90年代初頭のクラブ・ミュージックの台頭の中で埋もれてしまったそう。UKのサウンドシステムカルチャーの隠れた一面を窺い知れる貴重な音源集。
我らがSlauson Maloneの2022年ニューEP。各楽器が去勢されたように静かなアンサンブルを奏でるSmile #8 (Je3’s Eextendedd Megadance Version for Star)(see page 182) 、Loren Connorsまで想起させるダークなアンビエント・ノイズSsmmiillee ##55の2曲を収録。マッドな質感を残しながらもタイトル通りのスピリチュアルな展開に次作への期待も高まるばかり。
Beyonce / Rennaissance
先行シングル「BREAK MY SOUL」が出た時から興奮しっぱなしだったけどアルバム冒頭Kelman Duran参加&Tommy Wrght Ⅲサンプルの「IM THAT GIRL」でブチ上がり、「ARIEN SUPERSTAR」まで息継ぎ出来ませんでした、かっこよすぎ。Kendrick LamarのDuval Timothy参加の新作でも思ったけどアンダーグラウンドと結びつきながらも圧倒的な作家性と表現のスケール感を崩さないバランス感覚はさすがとしか。
quinn / quinn
Standing On The Corner、Slauson Maloneをフィバリットに挙げる17歳のラッパー/プロデューサー。絶妙な音の汚し方に脱臼したようなギター、変調したボイスサンプルのコラージュなどSOTCライクな要素は至るところに。しかし本作のハイライトは「been a minute」や「some shit like this」で聴けるロウなボーカルと内省的な胸をうつメロディにこそきっとある。
Babyfather , Tirzah / 1471
Dean Bluntの別名義Babyfather、Tirzahと DJ Escrowをフィーチャーしたニューソング。突然止まったり、つんのめったりするバグを起こしたワンループにTirzahのドリーミーなヴォーカルか乗るわずか104秒の素晴らしいUKソウル。Dean Blunt名義でリリースされたアコースティックな新曲「death drive freestyle」も要チェック、こっちは歌声が滲みる。
Quelle Chris / Deathfame
デトロイトのヒップホップ・プロデューサー/ラッパーによる7作目。「Feed The Heads」、「Cui Prodest」あたりの埃っぽいローファイなビートとダビーなサウンド・プロダクション、「King in Black」のスクリューされたトリップホップ、Sun Raのヴォーカル曲のようなピアノ小曲「How Could They Love Something Like Me?」など、いわゆるオルタナティブと形容されるヒップホップ作品にはやや食傷気味だった自分にも相当刺さった。Pink Siffu、Navy Blue参加。
Plus 8 から90年代前半にシングルを数枚リリースしている Jamie Hodge による未発音源集。恥ずかながらはじめて存在を知りましたがもう最高の音しかつまっていないピュアでソウルフルな電子音楽、スウィングするドラムマシンによるジャズテクノ「Menthol」「Fate」「Hot Nachos with Cheese~」、微睡みのダウンテンポ「Siemansdamm」、繊細なリヴァーヴ処理とシンセが煌めくコズミックな「Handley」、エクスペリメンタルなビートとアンビエントな雰囲気を纏った「Intermission」など全曲最高。
Valentina Magaletti / A Queer Anthology of Drums
Al WottonとのHoly Tongueの新作も素晴らしかった打楽器奏者、デジタルオンリーだった2020年作がアナログリリース。ヴィブラフォンやトイピアノ、フィールド音を絡めながら打楽器のインプロヴィゼーションを展開する密林的エクスペリメンタル・パーカッション作品。呪術的な反復はときにMoondogやCanまで想起させる、いま一番刺激的なサウンドを届けてくれるパーカッショニスト。
CHIYORI × YAMAAN / Mystic High
メンフィス・ラップとアンビエント、ありそうで意外となかった最高の組み合わせ。音の快楽性に加えてポップな歌メロもあって年始はこれと宇多田ヒカル「BADモード」、Cities Aviv「MAN PLAYS THE HORN」ばかりリピート。とりわけ本作のアンビエント的メロウネスとメンフィス・ラップ由来のチープな質感による気持ちよさは中毒的。
レゲトンにインスパイアされたクラブ・ミュージックやダウンテンポ、UKベースの変種などbpm100前後で展開される低いテンポの先鋭的エレクトロニック・ミュージックをwisdom teethがコンパイル。大阪のabentisによるアンビエントなフィールを持ったダンスホール「Bicycle」、同じモードのFactaとYushhの「Fairy Liquor」、韓国のsalamandaのメロウなダブ・ステップ「κρήνη της νύμφης」あたりが個人的には白眉。
MJQにフェードインする形でオープニングアクトYoshitake EXPEの演奏がスタート。エレキギターによるインストで、明快なテーマが数珠繋ぎに切れ目なく展開していく素晴らしい演奏。 どこまでも伸び続けるようなサスティーン音に我知らずうちに浸りきっていると、突然照明が激しく点滅し同時に大音量のフィードバックギターが鳴り響いた。それまでの顕微鏡を覗き込んでいたようなピースフルな雰囲気が一転、ドレによるダンテ神曲のあの世界に。軽く恐怖を感じた。地響きのような大音量ではあるけども超重低音のそれではなく、中低音に焦点の合ったボコっとした音像で、下腹部~胸のすぐ下あたりを中心に全身へ振動が響き渡って気持ちがいい。身体が揺れて思わず踊り出したくなる。 The Velvet UndergroundのQuine Tapesのような親近感と、この時点ではまだ原石の輝きというか、ならではの愛らしさと激しさの眩惑感で満ちていて、The Original Modern Loversのような瑞々しさ。凶暴でありながら素朴で懐かしい音を奏でるバンドのこの圧倒的な個性は、やはりリーダー水谷孝の資質によるものなのだろうか。曲がレコードA面最後の“白い目覚め”になると、正面スクリーンに水谷孝とバンドの写真の数々が投影されて、胸がいっぱいに。写真は過去何度となく目にしてきたものだが、とにかくかっこいい。常に気品というか可憐さみたいなものがあって、これまでも目にするたびに思ってきたことだが、やっぱりいつ見てもかっこいい。
裸のラリーズといえばノイズギター。とまずはなるけれど、同じくノイズギターと形容されるようなUSオルタナ、或いはUKシューゲイザー、そのどちらとも違うものだと個人的には思う。 特にThe Oz Tapesでは、後の’77 Liveともまた違う剥き出しのバンドの姿が収められていて、The Velvet Underground、Jimi Hendrix、60年代後期サンフランシスコのサウンドetc…、それらが渾然一体となってこちらに向かって転がってくるようなグルーヴ感がかっこいい。サイケデリアという視点から考えてみると、アシッドなロックからMJQまでを横断する開かれたセンスは、今こそ広く聴かれるべきものがあると思う。Trad Gras Och StenarとShin Jung-hyeonと並べておきたくなるこのレコードの再発レーベルの大元がLight in the Attic Recordsというのに納得だ。
バルセロナ出身、リディア・ランチやマーク・カニンガムとの共演経験もあるというギタリスト兼伊達男、Adrian De Alfonsoによるソロプロジェクト。Timmy Thomas meets Serge Gainsbourg(友人談)、もしくは「Rain Dogs」のエレクトロニクス版とも言えそうな郷愁ラテンエキゾチカ。密室的な鳴りのビートとパーカッションが肝なのはもちろん、アンビエント的感覚も内包したシンセ〜エレクトロニクスがなにより最高。本作は2018年リリースの2作目でリリースはなんとCrammed Discsから。街灯を登るお茶目な姿が見れるPVも必見。
Karabrese / Fleischchäs
rumpelmusig, 2021
スイスのプロデューサー/DJ、Sacha Winklerの2021年作「Let Love Rumpel (Part 1)」収録曲。生音+エレクトロニクスの絶妙なトラックの上にゆらゆらと彷徨うバリトンサックスとポエトリーが琴線を刺激、ふいに出てくるスナップやらリコーダー、カリンバもとてもいい塩梅。
Ramuntcho Matta / Écoute
Cryonic Inc., 1985
Don Cherryとの共演でも知られるフランスの音楽家RAMUNTCHO MATTAによる85年作。bpm100前後のアフロパーカッションにフリーフォームなサックスが被さるMarimbula , 同時代のポストパンク〜ニューウェーブとの共振も感じさせる “Ecoute… ” ” Ibu”などを収録したエスノ・アヴァンジャズの傑作。翌年リリースの『24 Hrs』もあわせて必聴です。
ロシアン・レフトフィールドテクノの才人Pavel Milyakovとの共作アルバムも素晴らしかったノルウェーのサックス奏者。アブストラクトなサックスとパーカッションの反復が生む中毒性と酩酊感、スカスカの『空洞です』をさらに解体して『World of Echo』に一晩漬けたようなミニマル・エクスペリメンタル・ジャズ。
Ultramarine / Breathing
Les Disques Du Crépuscule, 2019
90年代初頭から活動するUKエセックスの二人組による2019年作『Signals Into Space』に収録。最近のMusic From Memoryのカタログとも共振するようなバレアリック〜ダウンテンポ。過去にはロバート・ワイアット、ケヴィン・エアーズ等との共演歴もあるようで、このレイドバック感はカンタベリーからの地続きと思うと腑に落ちるものがありますね。昨年リリースのEP『Interiors』も夢見心地な最高のメロウ・エレクトロニカ。
オーストラリアはメルボルンの地下で活動するアーティスト。詳細はいまいち不明。オリジナルリリースはメルボルンの良質レーベル“ALTERED STATE TAPES”のカセット音源。80年代ダブの質感をアンビエント〜バレアリック以降の感覚でD.I.Yに表現したエクスペリメンタル・ポップ。マッドなビートが気持ち良すぎる「Prince S Version」、Love Joysのメルトダウン・カバー「Stranger」などが白眉。
MAD LOVE Recordsと初台のギャラリーLAID BUGの共同リリース「TWIG EP」収録曲。路上から密林に迷い込んだMoondog的エキゾ・ヴォーカル・ダブ??スローかつ重心低めにクルーズするビートとロウでスモーキーなヴォーカルに高まり、アウトロのサックスで昇天する傑作曲。クールなアートワークの限定10inchは探せばまだ買えるはず。
Tiziano Popoli / Burn The Night – Bruciare La Notte : Original Recordings 1983 – 1989
イタリアのミニマル・コンポーザー80年代の録音をまとめたコンパイル盤、リリースはRvng Intl.とFreedom To Spendのダブルネーム。ミニマルなシンセ×Roland TR909ドラムマシンによるアヴァンニューウェーブポップ、アンニュイな脱力ヴォーカル入りのIunu-Wenimoなど2021年的にジャストなサウンドも多数。
サウンドシステム導入以前のジャマイカ音楽に焦点をあてたシリーズ『If i had a pair of wings jamaican doowop』が刺さりまくったロンドンの発掘専科Death is not the endのニューリリースは60年代カンボジアン・オールディーズ・コンピレーション。いわゆる辺境ものコンピとは一味違う、気を衒わないセレクトに感銘をうけます。何の変哲もないただの名曲l Love Only Youに涙。
マルチプレイヤーMax Shragerとシンガー&ベーシストShannon Wiseによるニューヨークの2人組。クロディーヌ・ロンジェの如きミステリアスなヴォーカルの囁きとアメリカンクラシックなバンドサウンドはいつの時代でも「生まれる時代を間違えた」と嘆くティーンに希望を与えるのに充分すぎるサイケデリックな煌めき。アップルのCMに起用されたKinksの脱力カバー”The Strange Effect”も最高だが、気怠い夏のサウンドトラック第1位はこの曲だったはずのプールサイドレゲエ”Hands in Your Pocket”や『Dear Sunny…』収録の”Smile Now , Cry Later”のカバーに滲み出る浮世離れ感がこのバンド最大の魅力だろう。
Bobby Oroza
Big Crownの伊達男、ボビー・オローサはフィンランド生まれのソウルシンガー。レコードコレクションの宇宙から飛び出てきたようなヴィンテージサウンドはまさしくBig Crownな音だが、リヴァーヴのひとつとってみても異常な説得力を持って鳴る未来のローライダー・サウンド。これは真似事ではなくオリジナル、新しさよりもさらに新鮮なのです。常につきまとう甘くディープな哀愁は同郷のアキ・カウリスマキ映画のようでもあり(劇中でも使われた)クレイジー・ケンバンドのような風情まで滲み出る、『This Love』はEarl Sweatshirtがサンプリング。
本作 Metal Bird は、Eve Adams を名乗るLAのアーティストによる新作である。おそらく本作が3作目のリリースと思われるのだが、彼女に関する情報はあまり多くはない。以前の名義と思われる Scout では Neil Young らのカバーを披露しており、フォーク〜カントリーというひとつのルーツを垣間見ることができる。ともすれば雰囲気頼り或いはアヴァン頼りになりがちなこの手において、本作の落とし所は絶妙である。プロデュースを手がけているのは、カナダより新たな時代を牽引する Crack Cloud/N0V3L のメンバーである Military Genius(彼は以前から彼女の作品によくクレジットされていた)。昨年リリースされた彼の傑作ソロ・アルバム『Deep Web』で露呈したセンスと、更なる楽曲アレンジが過去最高にハマった結果、今すぐNumeroがコンピに収録してしまいそうなオーセンティック感を持ちながらも、Cindy LeeとCaretakerをバックにつけたJulie Cruiseのようなメランコリック・フォーク・バラッドに死亡。誰にも知られず自分だけの手元に置いておきたいほどに特別な未来の(現在でも)名盤。
Military Geniusと私は2015年のハロウィンに、Poisson Noirというという、今はないDIYスペースで出会いました。すぐにクリエイティブなつながりができて、以来彼は私の楽曲のレコーディングとミックスを手伝ってくれています。数年前、彼がCrack Cloudのメンバーに紹介してくれました。
私の両親は私が育つ過程で Tom Waits や Rickie Lee Jones のような、彼らの世代の素晴らしい音楽を教えてくれました。私自身のフォーク音楽への敬愛は、14歳の時にローズボウルのフリーマーケットでボブ・ディランの「時代は変わる」を見つけたことから始まりました。私は完全に彼の音楽の虜になり、部屋の壁に彼の詩を書いたり、全ての曲を暗記したりしました。彼の音楽は若い女性であった私を完全に変え、それにより共感できる多くの詩人や映画監督を見つけることが出来ました。
——— I was aware of your presence from before and was interested, although Google doesn’t tell me much about you. So, I am very pleased to be able to interview you on this occasion. At the first, can you introduce yourself briefly?
I’m very flattered to be interviewed. So, Thank You! My name is Eve Adams and I’m an artist from California.
——— You are from LA I heard. Do you still live in LA?
Yes, I do!
——— When did you start making your music? Also how is it important to you to make music on your own? Is that essential? or you had no choice?
I started writing songs in my room around the age of 13. When I moved to Montreal at 18 to study photography, I began to record a lot of my music. Making my last few albums on my own offered me a great amount of healing and space to learn, but I am really excited to branch out on my next album and have more people involved in the production.
——— I was reminded of Julie Cruise’s “Floating Into The Night” when I listened to this album. Sweet, nostalgic, lonely with a slight touch of insanity. Did you have any concept on compiling this work?
Thank you! And yes.
This album is like a relic of the three years I spent in my own Purgatory. I felt like I was in a state of suspension, like The Hanged Man of the Tarot. Each song is like a poem written on a flight from Hell to Heaven, emerging from the darkness and heading towards the light.
——— Military Genius produces this album and he has been credited to some of your work before. Did you know him and people around Crack Cloud that he is a part of? How did you come across with them?
Military Genius and I met on Halloween 2015 at Poisson Noir, a DIY space in Montreal that is no longer around. There was an instant creative connection and he has been instrumental in helping me record and mix my music. He introduced me to the members of Crack Cloud a few years ago.
——— The photography used on artwork is impressive, as well as your instagram. I think your music and the photography represent each other well. You take photography yourself it seems. Is it same for you essentially, to create music and to take photography? or is it totally different?
Thank you! I think the two forms stem from the same place. Some ideas just take shape in photographs or videos, and others want to be songs.
——— Some videos that you’ve released on Youtube are quite cinematic. Are there any films you like / are inspired by?
Thank you! Some of my favorites are Blue Velvet, Citizen Kane, The Wizard of Oz, and Dead Man.
——— Is “Scout” your previous artist name? Neil Young, Michael Hurley and Loretta Lynn were covered ( https://eveadams.bandcamp.com/album/rawhide ) I guess Folk and Country music are one of your musical roots. Do your parents listen to those?
My friend nicknamed me Scout when I was living in Montreal, because of the character in To Kill a Mockingbird, but I let that name go when I left that city.
My parents introduced me to a lot of great music from their generations when I was growing up, like Tom Waits and Rickie Lee Jones. My own love for folk music was born out of a trip to the Rose Bowl flea market when I was 14, where I came across “The Times They Are A-Changin” by Bob Dylan in a record bin. I became absolutely obsessed with him, writing his lyrics on my bedroom walls, and memorizing all of his songs. His music completely changed me as a young woman and led me to find so many other artists, poets, and filmmakers that resonated with me.
——— What music do you listen to daily? Can you tell us both your recent and all time favorite as many?
I love listening to Jelly Roll Morton and other ragtime pianists. But my all time favorite musicians are Billie Holiday, Brian Eno, Cab Calloway, Daniel Johnston, Joni Mitchell, Laurie Anderson, The Caretaker, and Feist.
If I had to take an album on a desert island I’d bring An Empty Bliss Beyond This World by The Caretaker.
——— Is there any artist or band you feel sympathy with?
I’ve always felt a kinship with Cab Calloway. When I listen to his music it just feels like I’m in the front row at his show. He always gives me this strange feeling of deja-vu.
——— It is your first vinyl release. Do you feel special that your music gets pressed on a vinyl?
Oh, of course! It’s a dream come true. Being able to hold all of my songs in a physical form is like holding a little baby. I feel very special.
——— The threat from coronavirus is still ongoing. Are there any changes in your value and beliefs over this crisis? Please, tell us if things have and haven’t changed.
This pandemic made me realize how much I care about people. Seeing the world in such a state of crisis has been very destabilizing, but I think the only antidote is to spread love and help others as much as you can.
———At last, what are your plans for the future, if any?
I am working on my next album as well as some music videos for Metal Bird.